2013年参議院選挙におけるインターネット選挙運動の検証(2)

10月25日に、民主党・田嶋要衆議院議員をお招きし、勉強会を開催しました。この勉強会は参加者を限定し実施されましたが、22名が参加し活発な意見交換が行われました。

写真:ワークショップの様子

田島議員の主な主張点は次の通りです。

  • 政治の速度が国の変革の速度を決める。ネット選挙運動は民主党が5回も法案を出し、足掛け15年でやっと成立した。国会はあらゆる価値観を持った議員が集まるところであるため時間を要したが、選挙を繰り返す間に古い議員は落選し、ネットに理解を持つ議員が増えて、合意を形成することができた。
  • 危惧されていた誹謗中傷などが参議院選挙で起きなかったため、統一地方選挙ではメールを全面解禁するように各党協議会で検討している。そのほか、今までは禁止されていた戸別訪問、立会演説会なども、検討の俎上に上っている。
  • 今まで抵抗していた政治家も背中を押された。それで少しずつ前に動き出した。大切なのは日常の政治活動での利用である。選挙前に急に利用し始めても役立たない。政治家全体を底上げするように、党内でも訴え続けている。
  • 政治家である限り、民主主義のレベルを上げるためにも、国民を広く巻き込んで政策を形成していく必要がある。それにネットを利用すべきだ。津田大介氏の言う通り「政治家はメディア」であり、メディアとして国民との関係を形成していく必要がある。
  • 田嶋事務所ではネット専門のスタッフのアドバイスを受けながら、ネット政治活動を進めているが、その経験を他の政治家にも広めていきたい。
  • ネット投票も、最初は限定的に、特区で実施、在外日本人で実施、期日前投票で実施、などの形で実現できるかもしれない。エストニアではすでに実現していることだから、長い先まで実施されないと悲観する必要はない。
  • 地方議会では政権交代が起きていない。当選してきた議員は現状の選挙運動を変えたくないので、地方でもネット選挙運動は簡単には抵抗もあるかもしれない。しかし、一方で、たとえば千葉市議でも数千票あれば当選できるので、将来はネット選挙運動だけで当選する議員も出てくる可能性もある。統一地方選挙でそのような事例がいくつか生まれれば、状況は大きく変わりだすだろう。
  • 政策を実現するには政治家にしつこく働きかけることや、自らの代表を政治に送り出すことが必要である。例えば、今の選挙制度は障害者への配慮が不足している傾向があり、その改革は各党協議会で議論するようにしたいが、もっと前に進めようとしたら、障害者の代表を国会に送り込む必要がある。

電子行政研究会では、今後、ネットと政治について公開シンポジウムを開催する予定です。